Column 読み物

TOP chevron_right Column chevron_right カーテンの歴史

カーテンの歴史

現在われわれが利用しているカーテン。どのような歴史を経て、我々の家に使われるようになったのでしょうか。カーテンには紀元前に誕生しながらもヨーロッパで主に発展してきました。

空調がまだなかったはるか昔の時代、窓から吹き込む冷たい風を防止するために、家主たちは窓の前に厚手の素材をかけるようになりました。初期のカーテンの目的は防寒だったのですね。紀元前3000年ころに古代エジプトで使われていた一番初期のカーテンは動物の皮からできていたといわれていますが、徐々に亜麻や麻の繊維、羊毛、絹、綿などの繊維からカーテンが作られるようになりました。

紀元前6・7世紀の古代ギリシャや古代ローマにでもカーテンはドアや戸口の前におかれ、防寒目的や部屋のしきりとして使われていたという記録が残っています。

カーテンの歴史

カーテン文化は主にヨーロッパで発展していくこととなります。中世でもカーテンは窓を覆うものとしてよりもドアを覆って隙間風を防止するものとしてや、部屋と部屋の間のしきりとして利用されることが多かったようです。当時はまだ今のような大きなガラス窓はなく、小さな窓が厚手の布や紙、または木のシャッターで覆われていました。

ベッドカーテンの時代

1617世紀にはベッドカーテンが重要に。当時はベッドの重要性が高く、豪華なベッドを持っていることは高いステータスの証で、ベッドは日中には椅子やソファとして使われていました。そんなベッドの天蓋にはカーテンが幾重にも吊るされ、持ち主にプライバシーと温かさを提供することとなります。

ルイ14世の寝室を中心に政治が行われたフランスでは特に豪華絢爛なベッドカーテンが登場することになります。ルイ15世の時代にはベッドとおそろいの形で窓のカーテンをコーディネートすることが流行しました。

カーテンの歴史

ヨーロッパでは絹を主とする繊維産業が盛んで、イタリアやフランスの一部の都市を中心に職人や技術が集積しました。例えばイタリアでは、1516世紀ではヴェネツィアやフィレンツェといった生産地を中心に大きな花柄のパターンを用い、金糸や銀糸を編み込んだ上質なベルベットの生地が生産されました。さらに17世紀にはジェノアでジャルディニエールベルベットといわれる派手な花柄の生地が主流となりました。一方のフランスでは、上質な生地の主な利用者である王族・貴族が多く住むパリに近い都市トゥールが生地生産の中心地となりました。ルイ14世の時代、フランスは絹産業の成長および再組織に尽力し、それに伴い以前から生地の貿易の中心地であった都市リヨンがトゥールをも超える規模の高級生地生産地へと成長します。

しかし、高級生地産業が発展するのと同時に、ルイ14世の時代には信仰の自由とプロテスタントにカトリックと同等の権利を認める「ナントの勅令」が撤回され、フランスにおけるプロテスタントの権利が制限されるようになります。この結果、国内での権利を大幅に制限されたプロテスタントの技術者たちはオランダやイギリスといった国に亡命し、フランスの絹産業の技術がこれらの国に広められるようになったのです。

窓を覆うカーテン

窓を覆うものとしてのカーテンが本格化したのは17世紀。ガラスの技術が発展した結果、裕福な人たちの間で大きなガラス窓が家に取り入れられるようになります。光を取り入れるようになって代わりに失われたプライバシーを守るものとして貴族たちの間でカーテンが人気を得るようになります。木のシャッターの代わりにカーテンが主流になり、派手なカーテンが窓を覆うようになりました。この時代のカーテンは長いものも多く、余った部分が床にたまっているようなカーテンも見受けられました。

18世紀になると本格的にカーテンが主流に。特に生地をたっぷりと使い豪華な装飾を施したカーテンが人気になります。派手なフリンジやタッセル、留め具等もカーテンのお供として同時にコーディネートされるようになり、またカーテンの上の部分“バランス”もカーテンとともにデザインされるようになります。

貴族以外のヨーロッパの庶民にカーテンが広がったのは機械化と大量生産の仕組みができた1800年代後半。普通の人が家にカーテンを取り入れられるようになってカーテンの多様性は爆発的に進化することになりました。1850年以降には現在のカーテンに近い薄手のカーテンが多く生まれるようになりました。レースカーテンが登場しはじめたのもこの頃です。

カーテンの歴史

日本における、カーテンの歴史

一方で、日本のカーテンの歴史は新しく、日本にカーテンが伝わったのは江戸時代の初期。
日本建築における窓は、「間戸」を語源とするという説もあります。柱と柱の間につけられた戸という意味で、蔀戸や襖などを指すものだったのです。

蔀戸

カーテンの歴史

それまでは、カーテンにあたる窓装飾はなく、人目を遮るものとして、平安時代から几帳や御簾などが使われておりました。

几帳

カーテンの歴史

御簾

カーテンの歴史

日本人がカーテンを使うようになったのは明治時代のことです。
文明開化の世になると、鹿鳴館などヨーロッパ文化に影響を受けた洋風建築が建てられるようになり、そこには西洋から伝わったカーテンが取り付けられました。
しかし、それは一部の上流階級の家のことで、明治・大正・昭和前期は、襖に障子、ガラス戸には雨戸を付けるくらいでした。
さらに日本の庶民の中でカーテンが普及したのは1950年代半ばになります。
これは終戦後、急速な経済発展が始まり、都市部に人口が集中するようになった時代です。
都市部の住宅不足を解決するために、住宅の大量供給を目指しテーブルと椅子で食事をするダイニングキッチン、ベランダに面して部屋が並ぶ、いわば洋風のライフスタイルが日本に広がりました。
椅子を使う洋風の暮らしの窓にはカーテンが合います。
茶の間からリビングルームへの移行が日本にカーテン文化をもたらしたといえます。

その後、日本が経済大国の一員になると、生活者の中に住空間を充実させたいという思いが高まり、インテリアブームが巻き起こります。
食事や衣食に続き、自分好みのテイストを大事にした生活空間で、上質な暮らしを楽しみたいという思いを持つ人が急増したのです。
こうしたニーズを受けて、1980年代後半にはローマンシェードやロールスクリーンといったカーテン以外の窓装飾エレメントが日本でも広がり始め、また色、柄、素材なども多彩に展開され始めました。
窓装飾は、住宅の変化や人々のニーズとともに、変遷をたどってきたのです。

まとめ

モンルーべで扱っているヨーロッパ製のカーテンの起源は紀元前からと、日本に比べて圧倒的に歴史が長いです。
主に機能性を重視してきた日本のカーテンとは異なり、装飾を大きな目的の一つとしてきたヨーロッパのカーテンにはその繊維産業の長い歴史に裏付けられた生地やパターンが豊富に存在します。
なかなか他では見られないような、美しいデザインのファブリックたち。
沢山のお店を歩き渡り、ようやくモンルーベで理想の生地に出逢えました!と仰るお客様も少なくありません。
実際にカーテンを納めさせて頂いた際の、美しい仕上がりには毎回感動します。
豊かな色彩、立体的でユニーク、大胆なデザインが多様にあるのも、ヨーロッパ製ファブリックの魅力の一つ。
一方で、クラシックでエレガント、モダン、ナチュラルと、どのテイストにおいても生地に奥深さがあります。
例えばベルベットひとつとっても、クオリティーが高く、カラー、素材共に豊富です。
機能性だけではなくデザイン性においても、より良いものを求める方には、輸入ファブリックをお勧めします。

Original Brandsオリジナルブランド

オリジナルブランドをメインに、海外ブランド、
国内ブランドも豊富に取り扱っております。

Service提供サービス

製品案内からアフターフォローまでの流れ、
参考価格をご案内しています。

Company Profile

会社名
モンルーベジャパン株式会社
住所
〒107-0062
東京都港区南青山4丁目1−15
ベルテ南青山101
電話番号/メール
フリーダイヤル:0120-048-016
TEL:03-6447-0068
FAX:03-6447-0069
E-mail:info@monreve-japan.jp
営業時間
Open 10:00 Close 19:00
定休日:毎週水曜日、
第1・第3火曜日
アクセス

東京メトロ銀座線「外苑前」駅1A出口より徒歩約8分

東京メトロ銀座線「表参道」駅A4出口より徒歩約10分

東京メトロ銀座線「青山一丁目」駅5番出口より徒歩約13分

駐車場
お車でお越しの際はお近くのコインパーキングを
ご利用ください。

商品のご説明やお見積りを
ご希望のお客さまは、
事前のご予約をお願い致します。

Contactお問い合わせ

CONTACT US
  • お電話でのお問い合わせ

    0120-048-016 受付時間 : 10:00〜19:00
  • 来店予約・お問い合わせ

    商品のご説明やお見積りをご希望の
    お客さまは、事前のご予約をお願い致します。

    メールでのお問い合わせ